lundi, août 09, 2004

       

supernova remnant

 帰り道は、道路のアスファルトがのっぺりとして見えるほうが、時間が遅い。中学生だったぼくは、あののっぺりとした路面を見ると、遅くまで帰宅せずにいる罪悪感さえ感じてしまったのだ。視線の先の、街路灯に照らされた路面のアスファルトがのっぺりしているかどうか、確かめたりしていた。ぼくは、かじかむ手を制服のポケットに突っ込んで、さびしい夕暮れの道を白い息を吐きながら歩いた。見上げる夕空、頭の真上には、力なく光を放つすばるがあった。
「超新星爆発」
 つぶやいてみた。光の速さで移動しても、何年もかかるほどの遠い世界。ぼくの生きる時間とはかけ離れた時間単位にある星ぼしのことを少しだけ思った。でも、あまりにそれは遠くて、未熟な少年には抱えきれないことだった。少年は、これから出会う、幾多の困難さえも知らずにいたのだ。

 

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