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どんな眼差しも無効である。

市バスを乗り換えて、休みの日には彼は彼女に会いに行っていた。京都駅がまだ建て替えられる前のこと。市バスの冷房はいつも九月になると効き過ぎていたので、夜の帰りのバスではいつもTシャツいっちょうでは寒かったのだった。
思い出などとはいえないような代物に、彼はバスの一番後ろのシートで欠伸をするのである。京都の倦怠を知っているか。京都では、どんな眼差しも無効である。
Libellés : 京都駅
駅の西
その駅の改札のある跨線橋の階段を下ると、バス溜まりの小さなロータリーがあった。そのロータリーの向こうには延々と続く鉄板の塀があり、柵の隙間からはマンションの建設を待つ荒涼とした地面が覗いていた。パチンコ屋の音楽が漏れ聞こえ、北風がいよいよ強い。
ここへ来たのは今夜がはじめてであった彼女は、それにもかかわらず自然と駅の西へ延びる道を歩き始めた。あちらのほうへ行くと、どうしても会わねばならぬ男のアパートがある。その二階の窓には一灯だけの電球が灯っているのが見え、暗い荒地だらけの丘に、風に耐えて彼女を呼んでいるはずだったのだ。
2005/09/17
どっちでもと投げやりな返事か。どこだここは。
みどり
みどりは眠れないからと、睡眠薬をのみ足す。虫の聲を聞きながら、始発が通過するまでには眠れることを望んでいる。流しのステンレス槽に水滴が落ち、みどりは、この小さなアパートの外に広がる秋の夜を思う。この、水滴の微かな音が、郊外の透き通った空気を振動させ、やがて月明かりの畑の畝畝のむこうの、遠くの山の闇へと消えていくのを思う。カーテンを引いていない腰窓からは、いまにも沈み行くきいろい月が、狂気のなかにいまだに住まう娘を照らした。
Endless Underground
「あのひとが帰って行くのは、私のしらない街の、しらないひとの棲む家。」
地下を行くその音は、鉄のこすれる音、そのひとを闇のかなたへ連れ去る音。
test-post
さて、うまく投稿できますか。くもゆきはあやしく、私はこれから雲のした。