dimanche, août 15, 2004

       

憂鬱高原

 白樺の木立を抜けてくる風は冷たく、それによって行く夏を知るのである。
 かめむしたちが別荘の窓や通風孔から入ってこようとする。かれらも必死ですからねと、別荘オーナーの大学教授が語る。いろいろな虫たちが別荘を訪れる。しかしここにはカファルは、いない。カファルは都会の部屋の寝台の上にさえ現れる。
 野菜を売るスタンドには、ぼこぼこに育ったすばらしい夏野菜がならぶ。どれもこれも100円で相当な量がある。虹鱒が2匹でやはり100円。破格。毎日毎日虹鱒を食らう。
 何が憂鬱か。ここではよく眠れる。下界よりも気圧が低いからか。5時間ぐらいも十分な気がする。何が憂鬱か。何も無いだろう。

 

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