その黒い影は、ゆっくりと近づいてきた。
ハルシオンをピルケースから取り出して呑む。しかしそれだけで眠れるわけはなかった。夜中の一時過ぎだというのに、焼酎をやる。やがて目が回りだして、倒れこむように眠る。あくる日の夕方まで起きることはないだろう。携帯の呼び出しがなり続けているようであったが、それも夢の中のようであった。そして、カーテンの隙間から、この世のものではない何かがにゅるにゅると流れ込んでくるのを足元に感じた。
いまは、何時なのだ。
そこには、誰かが立っていた。夢か?夢ではなかった。その黒い影は、ゆっくりと近づいてきた。
殺されるのか、ついに。
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